カフェ頼政道

3月6日 第118回 カフェ頼政道  「れもんカフェ」 終了しました。


「森先生と老い方・生き方を考える」13:00~14:00


11:30~13:00 
ランチ・喫茶タイム
13:00~14:00 

れもんカフェ
平成25年に宇治市6か所で始まった「認知症れもんカフェ」も3年目、宇治市各地に飛び火しています。また最近では「宇治市認知症アクション・アライアンス(行動連盟)」が発足し、3月21日には宇治市長名で「認知症の人にやさしいまち・うじ宣言」が採択されます。避けて通ることのできないこの課題の中には、豊かに生きる知恵が凝縮されています。We can live well with dementia.

宇治市認知症カフェ 「れもんカフェ」府立洛南病院森俊夫先生と認知症を学ぶ

3月6日 118回 カフェ頼政道   「れもんカフェ」
            森俊夫の「旅のしおり」・「認知症の旅・三段階」
 宇治市は「れもんカフェ」、「認知症初期集中支援チーム」で認知症患者家族支援に大きな道筋をつけました。さらに宇治市は、昨年全国に先駆け宇治市長名で「認知症の人にやさしいまち・うじ宣言」を採択し、本年3月21日には認知症の人やその家族、つまり認知症当事者の意見が反映された「宇治市認知症アクション・アライアンス(行動連盟)」が発足させました。これにより認知症の人ができるだけ混乱なく外出ができたり買い物したりできるような地域になるということです。今日のカフェではこの避けて通ることのできない課題に取り組む宇治市の考えを森先生にお話し頂こうというものです。
 森先生の講演の前に「認知症・人と家族の会」の京都支部の馬場さんと新保さんが登場です。お二人には介護者の立場からお話を伺いました。馬場さんは特養で暮らす認知症の奥さまが誤嚥性肺炎で入院された際、病院医師に胃瘻を勧められたが、妻ならこの「胃瘻を作ることを望むだろうか」と繰り返し無言の対話を交わしたあとで「胃瘻は作らない」と決めた話をされました。難しい決断だったと思います。個人がこのような決断をしなくて良い、そしてその判断の是非が別の悲劇にならない社会を早く作らねばなりません。

 続いて認知症認定看護婦の仕明さんのもの忘れ予防体操。

 そして認知症の旅。
認知症は確かに不自由だ、そして不便だけれど、決して不幸ではない、というのが「認知症二人芝居」のテーマでした。そして地域は認知症の当事者がその状態を耐えうるとはいえ不自由や不便をそのままにしておいてはいけません。そのことを何度もそしてできるだけ多くの皆さんに伝えなければ認知症の真の理解は進みません。それがこれまでのれもんカフェ・カフェ頼政道の「認知症の疾病観を変える」取り組みでした。そして同時に私たちは中西さんや丹野さんから認知症を内からながめる視点を学びました。

 さて普段着姿の森俊夫先生の登場です。
 人生をよく「旅」に喩えます。認知症を持って生きることも「一つの旅」ですそして今日は「旅のしおり」です。
 これから認知症という旅を歩くことのなる人たちに「旅の道標」を残すことが大切です。それが「旅のしおり」の意味です。
 講演の中で森先生は「認知症の旅・三段階」を明示される。認知症と診断された人が個人としてその将来に不安と葛藤を抱えて向き合わなければいけない第一段階。そして第二段階は仲間と支援者との出会い、そこで生まれる連帯と協力。そして第三段階は認知症と生きる技術・知恵が蓄積された地域なら認知症と抱えた人もいきいきと生きていくことができる、と話される。そしてその各段階における課題を述べながら、第三段階に欠かせない取り組みが「認知症アクションアライアンス」だと宇治市の取り組みの意味を説明され、その取り組みの詳細とまさしくその「旅のしおり」が3月21日の「認知症フォーラム」で公開、限定配布されると宣言されました。
講演の後、参加者の中から「認知症にならない方法はあるか」「レモネイダーの意味」についての質問が出ました。その質問に丁寧に答えてくださいました。
 さて宇治市の「認知症の人にやさしいまち・うじ宣言」に基づく具体的な問題は行政の主導で進められていくと思います。私たちは、カフェ頼政道の立場で、この地域が認知症の方が生活しやすい地域になるように技術・知恵を蓄えなければなりません。その際森先生が提示された「認知症の旅・三段階」をいつも頭におきながら私たち住民にできることは何かを問い続けなければいけません。

頼政道 頼政道
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頼政道 頼政道
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宇治市認知症カフェ 「れもんカフェ」について

宇治市認知症カフェとは、認知症についての正しい理解を啓発し、誰もが地域で明るく前向きに活動することを目的にした事業で、その呼び名も「れもんカフェ」と言います。25年度に宇治市内4か所で実施され、NOP法人カフェ頼政道もその一つの拠点として、宇治市から事業の委託を受けました。いろいろな事を学べ、生き方についての示唆が得られると思います。

宇治市認知症カフェの活動は新聞記事でも紹介されています。
  ・平成25年6月20日 京都新聞  記事はこちらからご覧いただけます。
  ・平成25年7月 1日 朝日新聞   記事はこちらからご覧いただけます。

  京都新聞の記事内容を読みやすく、以下に記載いたします。

山城初の認知症カフェ、宇治市と府立洛南病院が開設

初期の認知症患者と家族を支援するため、宇治市と京都府立洛南病院(同市五ケ庄)は、山城地域で初となる認知症カフェを29日に同市槙島町に開設する。医師ら専門職を配置し、早期のケアと治療に結び付けるのが特徴で、9月までに市内4カ所に相次ぎ誕生させる。

 認知症患者を地域社会で支える市の取り組みの一環。同病院の医師、森俊夫さんが昨年12月から試行する認知症カフェを引き継ぎ、運営と企画は市福祉サービス公社(同市宇治)に委託する。

 症状が軽い初期の認知症は発見が遅れがちで、専門的なケア体制も確立していない。カフェでは患者や家族同士が悩みを話し合うなど交流し、参加する医師や「認知症コーディネーター」の社会福祉士にも気軽に相談できる。地域住民へも呼び掛け、疾病に対する理解や予防を広める。

 当面、同市槙島町の地域交流型レストラン「リオス槙島」でカフェを月1回開く。7~9月に東宇治地域福祉センター(五ケ庄)、NPO法人が運営する「カフェ頼政道(よりまさみち)」(平尾台)、西小倉地域福祉センター(小倉町)の順にオープンする。

 森さんは「当事者が安心できる『居場所』と、重症になる前に専門職と出会う『前線』の拠点にしたい」と話す。カフェは市民対象で有料。コーヒーや軽食を毎回提供する。
市健康生きがい課TEL0774(20)8793。