カフェ頼政道

11月3日 第73回 カフェ頼政道  「れもんカフェ第2回」 終了しました。


 今回は通常のイベントに加え、宇治市認知症カフェ(れもんカフェ)を開催いたします。

れもんカフェ

11:30~13:00 ランチタイム
13:00~15:00 宇治市認知症カフェ「森先生のお話と交流会」

13:00~14:00 宇治市認知症カフェ 「森先生のお話と交流会」

11/3のレモンカフェ 「認知症に対して理解を深める」 感想とお礼

小雨模様にも拘らず、カフェ頼政道にはいつも以上に多くの方が参加されました。
認知症に対する関心の高いことがわかります。

多くの参加者に加え、テレビクルーが取材に来られたので、食事のサービスなどスタッフの仕事はその分いつもより大変でしたが、スタッフ全員の努力で、参加者皆さんに喜んで頂いたと思います。それにしても1本5000円の松茸はいい香りが致しました。(出血大サービスです)ほとんどの人にとって今年はじめて、ひょっとしたら今年最後の松茸ご飯、いいお味でした。 それから原田さんのアイデアのダブルスクリーンでカフェの方全員に画像を見ていただけたことも良かった。
それにサプライズの飴細工。懐かしい飴細工を岡西さんに実演していただきました。自転車でやってきた飴細工屋さんに子供が群がっていた昭和の時代を思い出すことが出来ました。宮崎さんの好意でお一人に一個ずつ持って帰っていただきました。この企画全体が宮崎さんの提案・提供でした。宮崎さん、ありがとう。

さて第2回れもんカフェの感想です。
まず、若年性アルツハイマー病と二年前診断された中西さんと彼女の娘さんの河合さんに感謝です。ご自分の体験を話すには勇気がいります。その体験が自分の病気、それも劇的な回復は望めないものであればなおのこと辛いものになります。中西さんはそのような辛さを前面に出すことなく、また悲嘆にくれる様子もなく、カフェが日常の生活の延長線にあるような態度でご自分の体験をお話していたただきました。娘さんも苦しい体験を時には笑顔をたたえて、穏やか声でお話をしていただきました。お母さんを「受診させる」決断は、その受診の先の将来が見えない状態では大変だったと思います。そこに「医療に対する信頼」があったことにほっとすると同時に今後の医療と福祉の責任の重さを感じます。
森先生は終始、二人に優しいサーポートをされながら、会全体の水先案内人をしていただきました。脳の中の仕組みをわかりやすく解説していただいたので、ある参加者には「大学における実習の勉強を致しているように思いました」との感想をいただきました。失礼を顧みずに言いますが、参加者の多くは三人がチームのようだと感じたと思います。私たちは三人の間に漂うこのような信頼感を今まで何処かで味わったことがあったでしょうか。おそらくほとんどの方がいいえとおっしゃる、と思います。多くに方が三人の話を他の方にも聞かせたいと思ったことでしょう。
そしてこの日の話が多くの示唆を私たちに与えたのではないかと思います。それは認知症の方だけでなく、人生のいろいろな挫折の中にいる人にも、二人の話は勇気と希望を与えます。人生のつまずきは誰にでもある、森先生にだってある。しかしそれを支える人がそばにいてくれれば人は生きていける。私たちは今日の会で、大切なことを学ぶことができたように思います。それは、認知症の方だけではなく、つまずいた人の支え方を私たち自身が間違わなければ、その方は生きていけるということです。

後半の質問会もたくさんの参加者から質問がありました。
それと家族が認知症であった参加者の方の発言も複数ありました。家族の方の体験は非常に重いのだなあと感じました。佐藤さんの奥さん、金沢さんの奥さん・・・みんなその体験の発露を求めているのです。

カフェを終わって、かどさかは次のように思います。今回のカフェの体験は「認知症を学ぶ」というより「生きることを学ぶ」と言ったほうがいい普遍的なものだった。つまり、人生のつまずきは誰にでもある、しかしそれを支えることのできる家族や友人がそばにいて、またその人を支える仲間や専門職がいればその人は十分に生きていけるのだ。そして、私たちは私たちのそばで、つまずいている人を見た時、決して見過ごさない態度を持たなければいけない。
カフェ頼政道にみなぎる達成感はこの日に多くの方から励みになる言葉をいただいて、さらにその余韻を響かせています。
中西さん、河合さん、森先生ありがとうございました。
スタッフのかた ご苦労様でした。

 2013年 11月6日                                 門阪  庄三

頼政道 頼政道
頼政道 頼政道
頼政道 頼政道
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宇治市認知症カフェ 「れもんカフェ」について

宇治市認知症カフェとは、認知症についての正しい理解を啓発し、誰もが地域で明るく前向きに活動することを目的にした事業で、その呼び名も「れもんカフェ」と言います。25年度に宇治市内4か所で実施され、NOP法人カフェ頼政道もその一つの拠点として、宇治市から事業の委託を受けました。いろいろな事を学べ、生き方についての示唆が得られると思います。

宇治市認知症カフェの活動は新聞記事でも紹介されています。
  ・平成25年6月20日 京都新聞  記事はこちらからご覧いただけます。
  ・平成25年7月 1日 朝日新聞   記事はこちらからご覧いただけます。

  京都新聞の記事内容を読みやすく、以下に記載いたします。

山城初の認知症カフェ、宇治市と府立洛南病院が開設

初期の認知症患者と家族を支援するため、宇治市と京都府立洛南病院(同市五ケ庄)は、山城地域で初となる認知症カフェを29日に同市槙島町に開設する。医師ら専門職を配置し、早期のケアと治療に結び付けるのが特徴で、9月までに市内4カ所に相次ぎ誕生させる。

 認知症患者を地域社会で支える市の取り組みの一環。同病院の医師、森俊夫さんが昨年12月から試行する認知症カフェを引き継ぎ、運営と企画は市福祉サービス公社(同市宇治)に委託する。

 症状が軽い初期の認知症は発見が遅れがちで、専門的なケア体制も確立していない。カフェでは患者や家族同士が悩みを話し合うなど交流し、参加する医師や「認知症コーディネーター」の社会福祉士にも気軽に相談できる。地域住民へも呼び掛け、疾病に対する理解や予防を広める。

 当面、同市槙島町の地域交流型レストラン「リオス槙島」でカフェを月1回開く。7~9月に東宇治地域福祉センター(五ケ庄)、NPO法人が運営する「カフェ頼政道(よりまさみち)」(平尾台)、西小倉地域福祉センター(小倉町)の順にオープンする。

 森さんは「当事者が安心できる『居場所』と、重症になる前に専門職と出会う『前線』の拠点にしたい」と話す。カフェは市民対象で有料。コーヒーや軽食を毎回提供する。
市健康生きがい課TEL0774(20)8793。