「第86回 カフェ・頼政道」 7月6日
終了しました
「梅田先生の『地震』学習カフェ」
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2014年7月6日 「地震の恵み」 京大名誉教授 梅田康弘先生 感想とお礼
梅田先生のお話は 地震は怖いけれど、山、水。道を作る、という話でした。
地震は恐ろしいけれど、地震から受けている恵みも大きい。
なぜなら地震によって地下の岩盤に亀裂が入る、つまり断層ができる。するとその断層の割れ目からからおいしい水が涸れることなく湧いて出る。この水はミネラルを含んだおいしい水です。だから断層沿いにはおいしい水を利用した酒造所が多い.伏見は「桃山断層」や灘五郷は「六甲・淡路島断層帯」がその例で、伏見は,かつては「伏水」と呼ばれていました,ということです。そして地震が繰り返し続くと山ができる。山に浸み込んだ地下水は伏流水となって断層沿いに湧き水となって出てきます。こうして出来た水場を求めて動物が移動し、やがては人間も行き来することになる。そして話はこの地域のことになります。地図をスライドに映しながら、京都や奈良には多くの断層があると示される。それ故、文化も開けたとの考えを述べられ、とりわけ興味深かったのは「頼政道」も「京都盆地―奈良盆地断層帯」に沿った道なのである、と説明されました。
地震というと災害という面からのみ地震のメカニズムの説明を受けますが、今日の梅田先生の話はそうではありませんでした。人間の歴史という長い時間軸から考えると、地震を肯定的に見る考えが日本の風土、文化を守ることになると教えられたように思います。