「第56回 カフェ・頼政道」 2月3日
終了しました
よりまさ演芸場 落語
2月3日立春の日に、落語家をお呼びすることができました。いつものカフェ頼政道が寄席「よりまさ演芸場」に早変わり。なかなかお目にかかれない落語が目の前で見物できます。落語の醍醐味は、一人でたくさんの役を演じ分ける話術の妙技と、聞き手の想像力が、寄席全体の緊張と笑いを生み出すー体感でしょう。
たくさん笑って、鬼払いができました。
<お礼と感想>
2月3日 立春の今日はカフェ頼政道では始めての落語の登場です。
真打は宇治橋通り商店街にあるサイトー写真館のご亭主です。
日本大学を出てから、五代目柳家つばめさんのお弟子になられて、二つ目になった所で家庭の事情で家業の写真館を継承されたという本格派の登場です。
一席目は、家中一党禁酒となった屋敷町が舞台。門に番屋を設け、出入りの商人の持ち込む物まで厳しく取り締まる事になったその番屋でのお酒の配達を巡る攻防の話です。家中の侍の中でも大酒飲みの筆頭である近藤のお酒の要望に、酒屋の小僧の定吉の苦心の作戦とそれを見破る番人の掛け合い、人呼んで「禁酒番屋」でした。
二席目は、「締め込み」(「盗人の仲裁」)でした。八代目桂文楽の名演が有名だそうですが、斉藤さんの一席もそれに劣らない熱演でした。聞きどころはなんといってもご夫婦の丁々発止でしょうか。
「それなら相手の男の名前を言ってごらんよ」
グッと詰まる八公。「このお多福め」
「『一緒になったら一生懸命仕事をします。朝も早く起きます。ご飯も炊きます。こんないい女はありません。生きた弁天様です』と言ったじゃないか。それをお多福だなんて。あっ、ぶったね。おぶち。私はここに死に来たんだからぁ。もっとおぶちぃ」
・・・・・江戸弁の心地よさ、男の江戸弁と女の江戸弁。とくにおかみさんの泣きの入ったところなどの畳み掛けるようなリズムは息もつかせぬものでした。
熱演後、斎藤さんは「おかみさんの可愛さが出てれば良いのですが・・・」と言っておられましたが、参加者のみんなはいかにも目の前に江戸時代の長屋がある気がしていたのではないでしょうか。聞くだけではなく、男と女の仕草の変化も楽しみながら、斎藤さんの江戸落語に聞き入っていたと思います。
斎藤さんありがとうございました。次の来演もお願いしておきました。楽しみですね。