「第53回 カフェ・頼政道」 12月2日
終了しました
「ふくしま語り部」の会 伊藤早苗さん(語り部)と渡辺朋子さん(引き手)
福島県と言えば? 会津磐梯山、猪苗代湖、美味しいお米と酒、魚はめひかり・こうなご・ほっ き貝、美味いもんは馬肉、えご海苔、味噌田楽、喜多方ラーメン、工芸品は赤べこ・三春駒… たくさんあります。そして、何と言っても会津弁。関東や関西にはない人情味やあたたかさがこも っています。今回は、地元の伝統を継承する南相馬市の伊藤さんと渡辺さんに、語り部で「足長手長あしながて なが」と「鬼婆伝説」をご披露いただきます。子供のしつけとして引き継がれてきた日本の良きもの を味わい、福島を身近に感じましょう。
「ふくしま語り部」の会の感想とお礼
題目は「鬼婆伝説」と「足長手長」です。
最初の鬼婆の話は怖い話でしたが、面白い話でもありました。
鬼婆が単なる老婆だった頃は京都の公家屋敷にいたという設定は京都と福島の関係を少し考えさせます。「生き肝」を取るため出刃包丁で殺した若い妊婦が実は幼くして別れた自分の実の娘であったことはわかったことで鬼婆になるわけですが、単なる怖い話だと横に置くこともできない深い話のような気がしました。
伊藤さんの語りは福島弁(相馬弁)のズーズー弁の特徴であるアクセントが少ない口調です。もともと優しい言葉なので怖い話が怖く聞こえにくいことを考え、おそらく伊藤さんは工夫されたのでしょう。時に大変ゆっくり話される、そして時に部屋全体に響く大きな声で話される。渡辺さんの絵の上手さもあってその効果が満点で参加者全員が固唾を飲んで聞き入っていました。渡辺さんの描いた出刃包丁、ほんと恐ろしいことが起こりそうは包丁でしたね。
足長手長のお話もそうですが、このような伝承がだんだん少なくなってきています。妖怪の話も減ってきています。寂しいですね。
お二人には大変な状況の中なのにカフェに来ていただきありがとうございました。
伝承の大切さもそうですが、今回のお二人の来場を契機に福島をはじめ東北の復興の早からんことを祈るとともに私たちにもできることを少しでも出来ればと思います。
紙芝居の後、参加者の皆さんにお二人に被災者支援の意味で募金をお願いしましたら21,000円を超える募金が集まりました。参加者の皆さんありがとう。