カフェ頼政道

NPO法人カフェ頼政道  木曜喫茶 「よりまさみち」 

 6月より毎週木曜日にカフェを開くことになりました。喫茶のほかには特にイベントは用意していませんが、ふらっと立ち寄ったり、人と待ち合わせたり、ミーティングしたり自由にお使いください。

毎回違う産地の豆を「サイフォン」「ドリップ」で
入れた美味しいコーヒーを楽しめます。


 ・毎週木曜日  13:00~17:00
 ・場所 : カフェ頼政道
木曜喫茶

 2014/10/18、24 ミニ演奏会がありました。

「木曜喫茶 よりまさみち」で10月18日、3回目のアコーディオン演奏がありました。彼のアマネージャーのTさんを伴って78才のYさんが10kgはあるという赤いアコーディオンを携えて登場し、「オーシャンゼリーゼ」「パリの空の下」「高校3年生」「上海帰りのリル」「千の風にのって」「水色のワルツ」などを演奏してくれました。

10月24日には筋萎縮性側索硬化症のIさんの誕生日会を行いました。ニングルの森・平尾のケアマネの坂本さん、訪問看護ステーション絆の田口さんと北村さんが企画してくれました。本人とご主人を囲んで井上菜穂子さんと日向禮子さんのバイオリン・ミニコンサートです。コンサートはシューベルトの「ます」、山田耕筰の「この道」から始まり、みんなで「ふるさと」「浜辺の歌」「赤とんぼ」をバイオリン伴奏で合唱しました。Iさんの友人の井川さん、三笑堂の春日井さんや木曜喫茶の常連も参加しての誕生会は来年の開催を約束して無事終わりました。
本人がまわりを気遣って当日まで参加を躊躇されていましたので、広報ができにくく、突然のコンサートになりました。常連の方はびっくりされたことと思います。すみませんでした。
それから、カフェの看板女優の近藤 智子さん、娘さんのまなちゃんとお孫さんの『ののかちゃん』もありがとう。

訪問看護ステーション絆の田口さんと北村さんから頂いたメールを紹介します。(了解を頂きました。)

「こんばんは。 昨日は、I様のお誕生会 ご参加有難うございました。
素敵な会場をご提供下さり、カフェ頼政道の暖かいメンバーに見守られ、 支援チームの企画がとても感動的なものとなりました。
本日のI家訪問でも、ご夫婦より、「本当に嬉しかった。 『Iさんのおかげでこの場に来れた。本当に良かった。ありがとう。』 と言われた事が、思い出しても嬉しくなる。」と、言われました。 ご主人は声を出して泣きそうになった場面もあったそうです。
頼政道スタッフの皆様にも宜しくお伝えください。
これからも、宜しくお願いします」 


木曜喫茶ニュース 「ヴァイオリン・Duoコンサート」 2014/8/29

新進気鋭のバイオリニスト お二人の来演です。

日頃私たちが聞く音楽はテレビ、ラジオ、CDなどの「録音」された音楽、または「機械を通した」音楽です。音楽本来の姿であるはずの、「生演奏」はほとんどありません。生演奏では参加者と演奏者との距離の近さや、両者が共に密に音楽に触れ合うことのできる温かな独特な雰囲気が、演奏する側にとっても、そして聴く側にとっても心地よいものです。時間・空間を共にするという音楽本来の姿。それは「一期一会」という言葉にも当てはまりましょうか。それはあらゆる人々にとって、人生におけるかけがいのない時間となることでしょう。
今回のカフェ・コンサートは音楽本来の姿「生演奏」を、その時限りの本当の音楽を満喫しようというものです。集まったすべての人々に生演奏して下さるのは井阪美恵さんと岩本祐果さんです。

井阪美恵さん
京都府出身。4歳よりピアノ、5歳よりヴァイオリンを始める。桐朋女子高校在学中、第15回日本クラシック音楽コンクール高校の部全国大会入選。桐朋学園大学在学中に渡欧。2008年パリ・ヴァトロ=ランパルコンクールにて第1位及び審査員特別賞を受賞。2010年パリ国立地方音楽院上級課程を卒業。2012年スイス・ローザンヌ高等音楽院学士課程ヴァイオリン科を首席で卒業。同時にエクセレント・リサイタル賞を受賞。現在、ザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学の修士課程に在学中。ソロ・室内楽及び、即興演奏など幅広い活動を行っている。

岩本祐果さん
福井県出身。4歳よりスズキメソードにてヴァイオリンを始める。桐朋女子高校音楽科を経て、2010年桐朋学園大学卒業。在学中、オーケストラメンバーとして別府アルゲリッチ音楽祭に参加。第9回大阪国際音楽コンクール入選。2010年京都フィルハーモニー室内合奏団に入団し活躍中。



<コンサートのお礼>

8月29日 午後2:00~  井阪美恵さんと岩本祐果さんのヴァイオリン デゥオコンサート
お二人は4,5歳からヴァイオリンを学ばれ、桐朋女子高校にたまたま同時に進学されて以来のご親友同士です。山田康之先生のご紹介でヴァイオリン デゥオコンサートを開くことができました。聴衆は、木曜喫茶のお常連の方が10名、それに山田、瀧本両先生に井阪さん一家、井阪さんのご友人、それからクラシック好きが10数名、カフェスタッフが6名で合計30余名がお二人のヴァイオリンの音色に深い感動をあじわうことができました。ありがとうございました。

前半は私たちに馴染みのある楽曲を集めていただきました。後半、特にバッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第一番はヴァイオリン独奏の楽曲として、今日では古今の名作の一つに数えられる難曲ですが、その曲を長年の鍛錬で身につけた技術と感性で見事に演奏されました。カフェ全体が小柄な体からでる大変な迫力に圧倒されて、参加者一堂が息をすることも忘れているような雰囲気でした。

以下本日の演奏曲目と井阪美恵さんの演奏前の説明にかどさかが記憶をたどってし加筆したものです。最後のバッハについてはかどさかのコメントです。記憶や理解に間違いあるかもしれません。ご容赦ください。

1.モーツァルト12のデュエット 第1番 第2番
(元々はホルンのためのコンチェルトをヴァイオリン)
2. バッハ 主よ、ひとの望みの喜びよ
(教会カンタータで人気がある曲)
3. ベートーベン メヌエット
(穏やかで温かみのある旋律)
4. ドボルザーク ユーモレスク
(素朴で郷愁を誘う音楽で親しまれているボヘミア(現チェコ)の作曲家ドボルザークの数ある作品の代表作。ブラームスに目をかけてもらったことで世に出たとのエピソードで有名である。)
5. ブラームス ハンガリー舞曲  第5番
(ハンガリーの民族音楽ではなく、ジプシー音楽のもとに書かれたよう曲です。流れるような、それでいて激しさを秘めていました)
6. ドボルザーク 新世界
(お馴染みの交響曲)
7. フォーレ パヴァーヌ
(パリ国立音楽院院長の校長を務め、音楽教育改革にも熱心だったフォーレ。 フォーレはパリのオルガニストの最高と言われたマドレーヌ寺院のオルガニストの地位に、サン・サーンス、デュボアの後あと継いだことで知られる。フォーレならではの甘美で崇高、清楚な旋律がカフェに流れた)
8. バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第一番より アダージョ
(圧巻の独奏)
9. バッハ 2台のヴァイオリンのためのコンチェルトより
(バロックのヴァイオリン音楽では最も有名な作品。第1楽章は、非常に個性的な主題から始まります。忘れられないほどの印象を与えます。 第2楽章は、まことに美しい緩徐な楽章。2台のヴァイオリンが絡み合いながら音楽という織物を織り上げていくように滔々とした音の流れをつくっていきます。旧友との楽しい語らいが優雅で貴重な時間を残すように)


木曜喫茶ニュース 2014/6/27、アコーディオン演奏がありました。

6月から木曜の午後カフェ頼政道で喫茶店を開いています。その「木曜喫茶 よりまさみち」で6月27日、アコーディオン演奏がありました
この演奏会にはいかにもカフェ頼政道らしいものでした。演奏会は「偶然出会う幸運」でした。つまりアコーディオン奏者を探していたわけではありません。また木曜喫茶で音楽会をしようと企画していたわけではありません。そう、たまたまなのです。78才のYさんが最近、外出をしなくなり、家で過ごすことが多くなった、そのYさんが、昔、アコーディオンをしていたことを私が知った。そこでYさんのケアマネージャーのTさんと親しい私は、彼女と連絡をとりあって、この演奏会をなんとか実現したいと伝えると、彼女はそんな機会が欲しかったと言わんばかりに私の提案に即座に賛成してくれて、当日ヘルパーの方と2人でYさんに付き添ってカフェ頼政道までついて来てくれることになった、というわけです。
わたしたちが何かに出会う時、「それでなければ」ならなかったということはないのが普通である。若い男女が巡りあって、結婚することになる時も「運命的な出会い」と言うこと言うが、それは偶然の産物です。出会ってはじめて、「君でなければ」ならなくなるというわけです。このライブもそれです。多くの偶然の贈り物でした。いかにもカフェ頼政道的です。
脳科学者の茂木さんは偶然の幸運に出会うためには、次のように言っています。まず「行動」することが大切である。自分の中に閉じこもっていては、偶然の幸運に出会えない。目的は何でもよい。とにかく、広い世界に出て、旅すること、出会うこと、ノイズもあるが、その雑音の中にこそ、偶然の幸運への兆しが聞き分けられる。彼は続けます、次に「気づき」が必要であると、せっかく偶然の幸運に出会っても、それに気づかなければ仕方が無い。今、自分が目的としている「中心」だけ見ていると、そのすぐ横にある大切な出会いに気づかなくなってしまう。
幸運に出会うために行動して気づかなければいけない、というわけです。Yさんも、彼のケアマネも行動して気づくやわらかい心を持っているということなのでしょう。
Yさんは舞鶴出身です。海水浴場で有名な高浜のおおきな旅館の息子さんでした。若い時から音楽好きでその当時仲間で集まってジャズバンドを組んでいたということです。Yさんはヴィブラフォンの担当でしたが、その後友だちから譲り受けたアコーディオンを勉強したのです。今回はほんとうに久しぶりの人前での演奏いうことで最初は緊張されていましたが、パリの空の下、高校3年生、乱れ髪、青い山脈、お富さんなどを演奏してくれました。後半は参加者といっしょになって自然の手拍子と合唱でした。
アーチストよし、客よし お茶もよし。